カフェ開業に憧れを持っている
人は多くいます。
エスプレッソマシンでコーヒーを抽出し、
綺麗なラテアートを作って
お客さんの喜ぶ姿を見る。
少し落ち着いた街はずれでお客さんとの
会話を楽しむことができる
のんびりとした雰囲気のカフェを開業する。
こんな夢をもとにカフェを
開業する人が多いですが、
実際にはカフェ開業から1年で半分は
志半ばで廃業すると言われています。
こんなコーヒー業界の問題に取り組んでいる
スタートアップが株式会社アキチです。
人は多くいます。
エスプレッソマシンでコーヒーを抽出し、
綺麗なラテアートを作って
お客さんの喜ぶ姿を見る。
少し落ち着いた街はずれでお客さんとの
会話を楽しむことができる
のんびりとした雰囲気のカフェを開業する。
こんな夢をもとにカフェを
開業する人が多いですが、
実際にはカフェ開業から1年で半分は
志半ばで廃業すると言われています。
こんなコーヒー業界の問題に取り組んでいる
スタートアップが株式会社アキチです。
INTERVIEW BY:Taku Sampei / Shinsuke Mamiya
WRITER BY:Tetsutaro Inoue
WRITER BY:Tetsutaro Inoue
きっかけは自分のカフェ開業体験だった
井上:はじめまして。コーヒーのメディアサイトを運営していると、ユーザーの方々からよくお問い合わせを頂くんです。その中で「カフェを開業したいんだけどどうすれば良いのか?」という質問を何度も頂くようになり、どうしたものかと困っていたらカフェ開業支援をしているアキチさんのサイトを見つけたのでインタビューをしにお邪魔しました。よろしくお願いします。三瓶:よろしくお願いします。実は僕も似たような理由からカフェ開業の支援をするサービスをはじめました。もともと「個人カフェ.com」というサイトを運営していたのですが、そうしているとお客さんからカフェ開業の相談が来るようになり、じゃあ自分でそういうサービスを提供しようと今あるサービスをはじめました。 ”学生のノリで勢いよくカフェを開業したのはいいものの、あまり準備をせずに開業したので苦労した”
もともとは自分が学生時代に高円寺で仲間4人で集まってカフェを開業した時の経験がきっかけでした。学生のノリで勢いよくカフェを開業したのはいいものの、あまり準備をせずに開業してかなり苦労しました。
井上:学生時代からカフェを開業してたんですね。その行動力がすごいですね。僕は学生時代は麻雀ばかりしていました(笑)
三瓶:でも学生ノリだったので、初めてカフェを作ったばっかりの時はこれで俺も金持ちだー!みたいなテンションで、カフェを開業すれば、とりあえずすごい儲かるんだろうなあと思っていました(笑)結局それは大きな思い違いで、4年ののちお店も閉店してしまうのですが、その経験からカフェ開業の準備をしっかりとできる環境を作ろうと思い株式会社アキチを始めました。

カフェ開業支援に関するサービスを幅広く提供
井上:はじめは「個人カフェ.com」がスタートだったとのことですが、これはどんなサービスなんですか?間宮:これは日本全国の個人経営カフェが掲載されていて、基本的なカフェの情報だけでなく「お店の想い」や「やっていてよかったこと」などが無料で載せられるメディアサイトです。自分たちも集客に苦労をしたので、それを少しでもサポートできたらという思いで作りました。そこに人が集まるにつれ色んな声・要望がでてきまして、それに応えるかたちで色々なサービスを出して行きました。

まず開業にまつわる質問が多いので「個人カフェ開業.com」作り、店舗が見つからないという声に対して「個人カフェ店舗」を作り、オーナー同士で情報交換できるようなコミュニティがないと聞いて「全国個人カフェ協会」を作り…というかんじです。日々そういった「カフェをやってるいるひと・カフェをやりたいひと」の声を聞いていて、直近では開業における「学習環境」に一番課題を感じています。ですので、動画でわかりやすくカフェ開業を解説するために「DRIPUP」を作り、オフラインのカフェ開業講座として「DU CAFE COLLEGE」を作り、カフェ開業のマンツーマンレッスンのために「The Only」を作りました。
井上:オンラインからオフラインまでカフェ開業支援内容がフルで揃っている感じなんですね。そこまで全てのサービスをフルでリリースできるバイタリティがすごいです。
三瓶:カフェ開業支援という軸があって、それに関連するサービスを展開しているからブレずに広がっている感じですね(笑)
間宮:カフェを開業する人の中にはやはりアナログに価値を感じる人も多いので、オンライン動画やメディアサイトももちろんやっていくのですが、実際に顔を見合わせながらするセミナーのような形式での初期学習や継続的な学習環境提供にチカラをいれています。地方ニーズも大きいので、できれば今後は全国でそういうセミナーを開いて行きたいですね。
カフェを開業する人が失敗する一番の理由は「コンセプト」がぶれるから
井上:実際にカフェ開業支援をしている中でいろんな人にお会いすると思うのですが、カフェを開業して成功する上で最も大切なことって何ですか?三瓶:カフェ開業で最も大切なことは「コンセプト」をしっかりと持つことです。まず何よりもコンセプトがしっかりとしていなければ他の細かいことを決めることができません。 ”カフェ開業で最も大切なことは「コンセプト」をしっかりと持つことです”
カフェのコンセプトを決めることで、それに沿ってカフェの立地場所、カフェの内外装、カフェのメニューなどが決まっていきます。なので何よりもまずはしっかりとしたコンセプトを持つことが大切です。
間宮:実際にコンセプトが決まっていない中で開業すると、例えば途中でお客さんから「こんな飲み物もカフェに置いてよー!」と言われると、はいはいそうですねとメニューに追加したりしてしまうんですよ。
そうするとカフェ全体の統一感がなくなってしまったりして、お店全体がブレてしまうんですよね。コンセプトがないと物件選びも何となくイメージで選んだりしてしまいます。
井上:なるほど。企業の経営理念と同じような感覚なんですね。

カフェ開業者の半分は1年で潰れる
井上:カフェ開業したい人からよく聞かれる質問とかってあるんですか?三瓶:正直一番多いのは「そもそもどこから手をつけていいのか分からない」というとてもざっくりとした質問が多いです。カフェの開業をしたいという想いはあって、びっしりと計画が書かれたノートを持っているんだけれども、どこから手をつけていいか分からないみたいな人が多いです。

もともと別のカフェで修行していてそこから自分の個人カフェをするというよりは、もともとは別の業種で働いていてそこから突然カフェに転業して自分のお店を持つ人からの相談が多いですね。
井上:カフェを開業しようとする人ってどういう風に勉強する人が多いんですかね。
間宮:既存のサービスでカフェ開業を勉強しようと思ったら、主に3つの勉強方法があります。
1つ目は本による学習です。カフェを開業するためにすべきことみたいな本はいくつか出ているので、それを読んで勉強するという方法があります。しかし、個人的なカフェ開業体験を書いているものもが多く、汎用性が低いことがあります。
2つ目はカフェスクールによる学習です。カフェを開業するための方法を教えてくれる学校のようなものがあるので、そこでみっちりとカフェ開業のスキルを学ぶことができます。ただし、何ヶ月か通って費用も50万〜150万円かかるものが多いので時間とコストはかかります。
3つ目は別のカフェで実務経験を積むというものです。実際にカフェを開業した人の横で学びながら働けるので有効ではあるのですが、時間がかかるのと開業のための資金を十分にためることが難しかったりします。
井上:なるほど。だから株式会社アキチさんはそれらの問題を解決したくて、ネットでカフェ開業を学べる場所を作ったり、カフェ開業のマンツーマン指導やセミナーなどを行っているんですね。
カフェ開業者の半分が1年で廃業する状態を解決する
井上:何か少しずつ見えてきた気がするのですが、そもそも何でカフェ開業支援というサービスを始めようと思ったのですか?三瓶:カフェを開業する際に準備不足でノリでやっちゃう人が多くて、それが原因でカフェ開業者の半分が1年以内に廃業していると言われています。じゃあ何で準備不足であるにもかかわらずカフェを開業してしまうのだろうと考えたら、そもそもカフェを開業するために準備する環境が整っていなかったことに気がついたんです。 ”そもそもカフェを開業するために準備する環境が整っていなかった”
だからカフェを開業したいと思っている人が気軽にそのための勉強をできる場所を作ろうと思って、今のサービスを始めました。
間宮:他にもカフェ業界にはいろんな問題があって、例えば個人でやっているカフェだとどうしても人を採用してカフェを運営していくことが費用の面などから難しかったりするので、全部1人で回していたりします。
そうなると休みなく収支カツカツで働くことになったりするので、例えばある特定の曜日はレンタルスペースにカフェを貸し出すなどして、カフェも収益の多様化を図っていく必要があると思います。そういったカフェ運営全体のプロモーションも今後は必要になっていくと思います。

エピローグ
今回のインタビューから日本のコーヒー業界においてカフェ開業という面で大きな問題があることを再認識させられました。私も銀行員時代に多くのカフェ開業に融資を行ってきましたが、実際に融資した後に残念ながら廃業したカフェは多く存在していました。
カフェの運営はやってみないとうまくいくかいかないかなんて分からないと言われればそれまでですが、少しでも開業前に準備をしていくことで、生き残るための確率を高めることができるのかもしれません。
株式会社アキチHP