コーヒーは古くは16世紀からヨーロッパ人に愛飲されていた歴史ある飲み物です。しかし、その当時のコーヒーは貴族が飲むものでした。
私たち一般人でもコーヒーを飲めるようになったのは19世紀になってから、きっかけはインスタントコーヒーとコーヒー生産量が増えたことが背景にあります。
しかし、コーヒーは時代とともに進化してきました。今回はそのコーヒーが進化した過程をコーヒーブームと合わせて見てみようと思います。
3つのコーヒーブーム
これまでコーヒーが一般に普及するまでに3度のブームがあったと言われています。それぞれが「ファーストウェーブ」、「セカンドウェーブ」、「サードウェーブ」。この3つのブームの中で一体何が起きているのか見て見ましょう。
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ファーストウェーブ:最初のコーヒーブーム
第一次コーヒーブームはファーストウェーブと言われています。19世紀後半から一般家庭に普及し始めたことから徐々にコーヒーが飲まれるようになってきました。
コーヒーの大量生産が可能になり、浅煎りのアメリカンコーヒーが大量に生産・消費された時代に第一次コーヒーブーム・ファーストウェーブが起きました。
セカンドウェーブ:シアトル系コーヒーによるコーヒーブーム
第2次コーヒーブームはファーストウェーブの時の浅煎りアメリカンコーヒーへの反発から生まれた「深煎りコーヒー」のムーブメントです。
1971年にはアメリカ・シアトルでスターバックスが開業し、深煎りのドリップコーヒーを始め、エスプレッソとミルクを混ぜたカフェラテをはじめとするエスプレッソ系ドリンクの普及がセカンドウェーブのきっかけとなりました。
さらにこの時、「サードプレイス」という概念も広がりました。サードプレイスとは、「自宅でも職場でもない、第3の居場所」という意味です。
どういうことかと言いますと、ファーストウェーブの時に流行ったのはインスタントコーヒーです。それまでの時代、コーヒーは自宅で楽しむものだったのです。しかしながらセカンドウェーブ到来によるサードプレイスの概念によって「コーヒーはカフェで楽しむもの」へと変わっていったのです。
スターバックスなんかでよく長時間過ごす人を見ることもあるかと思いますが、まさに「サードプレイス」を体現しているのですね。代表的なカフェにスターバックスやタリーズコーヒーなどあります。
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サードウェーブ:コーヒーの品質向上によるコーヒーブーム
1990年代後半から新たなコーヒーのブームが起きました。きっかけがコーヒーの栽培技術の向上と科学技術の向上による「高品質なコーヒーの増加」と「品質基準」です。
スペシャルティコーヒーという概念が生まれたのもこの時です。サードプレイスという居場所としてのカフェだったセカンドウェーブとは違い、サードウェーブのカフェは「高品質な豆(=スペシャルティコーヒー)をお客様の目の前で一杯一杯抽出し、その味を伝える」役割があります。
代表的なカフェに「ブルーボトル」さんがあります。東京にお住いの方はぜひ行かれて見てください!
コーヒーブームは私たち一般市民にコーヒーが普及する過程を表したものです。インスタントコーヒーに始まり、スターバックスといった「カフェ」の全国展開でさらに若い人もコーヒーに魅了され、現在は「最高品質のコーヒー」であるスペシャルティコーヒーが普及し、本当に美味しいコーヒーを私たち消費者に届けています。
第4のコーヒーブームは一体何が来るのでしょうか?もしかするともうきているかもしれませんね!これからのコーヒーの進化もとても楽しみです!