カフェエプロンの種類!ビブエプロンとギャルソンエプロン

カフェエプロンの種類!ビブエプロンとギャルソンエプロン

カフェに入るとオシャレな制服に身を包んだ店員さんが出迎えてくれます。カフェだけに限ったことではありませんが、飲食店の多くは制服のひとつとしてエプロンをつけている所がほとんどです。 エプロンは衣服を汚さないように身に着ける物です。業務に衣服(この場合は制服)が汚れることが多いからこそ着用しているのは納得なのですが…。カフェの店員さんが掛けている、というよりつけているエプロンは私達も馴染みのある首からかけるタイプではなく、腰で巻くタイプのお店が結構あるのをご存知ですか?
確かに調理などで汚れる可能性は少ないとは思いますが、絶対ではありません。ではなぜわざわざ上半身まで守れる首掛けタイプではなく、腰掛けタイプを着用するのでしょうか?というわけで、普段は中々注目しない制服の、それも「エプロン」に今回はスポットを当ててみたいと思います。
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2種類のカフェエプロン

エプロンは古くは古代エジプトの壁画や彫像にも確認されているほど歴史は古いようです。今ではオシャレやファッションの一部としても活躍しており、丈の長さや形状で沢山の種類に分かれています。大きく分けると「ビブエプロン」と「ギャルソンエプロン」の二種類になります。

カフェエプロン①:ビブエプロン

首掛けタイプのエプロン。飲食店や家庭などでも使われています。一般的に「エプロン」と聞いて思い浮かべるのはこちらではないでしょうか?首から掛けるだけなので着用が楽ですが、上半身に若干の窮屈さを感じたりもします。

カフェエプロン②:ギャルソンエプロン

腰掛けタイプのエプロン。「ウェストエプロン」、「カフェエプロン」とも呼ばれます。先ほど挙げたカフェの店員さんが付けているエプロンがこちら。着用に手間はかかりますが上半身の自由が良く効きます。 と、二種類のエプロンを紹介したところで、次は二種類のエプロンの成り立ちから紐解いていきます。
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用途で変わっていったカフェエプロン

古くは古代エジプトから使われていたエプロンですが現在の形として広まっていったのは中世以後の西欧が始まり、「ギャルソンエプロン」の方でした。「ギャルソン」は「(特に男性の)給仕人」という意味で、上流階級の給仕人が身に着けていました。 主に配膳を担当する彼らにとって飲み物をこぼす以外に衣服を汚す可能性はなかったため、「上着はベストでギャルソン」姿が主流でした。それが徐々に一般家庭にも広まっていきます。ギャルソンが広まっていく中で、上流階級では「メイド文化」が始まりました。 給仕の仕事以外もこなすメイドは衣服を汚す機会が増えてくることから現在のビブエプロン、首掛けタイプのエプロンを着用するようになったのです。そして日本には大正時代に西洋文化のひとつとして、メイドのエプロンが入ってきました。ですが当時の人々は同時期に作られた割烹着を選び、広まる事はありませんでした。
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日本にカフェエプロンが広まったのは意外な所から

西欧では作業着として人気だったエプロン、フランスの山岳部にギャルソンを着用した「水運び屋」が副業として炭を売っていました。そしてその炭を置く倉庫として小屋を借りたのです。 ですが炭のための小屋ではもったいない、ということで空いたスペースでカフェを始めました。これが大当たり!真似をする人がどんどん増えました。実はこの名残が「カフェの制服はギャルソン」なのです。ちなみにカフェの制服エプロンに黒や濃色が多いのも、炭屋なのでエプロンの汚れを隠すための名残からです。 そして日本には「カフェ」として一緒にエプロンが入ってきました。このときエプロンの手軽さが女給の人達の目に止まり、一気に人気となり家庭にまで広まっていったのです。

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今では家庭や飲食店だけに留まらず、漁業や農業、保育や介護など多岐に渡って「作業着」として広がっているエプロンが「そのもの」ではなく「カフェのおまけ」から入ってきて広まった!というのは衝撃ではないでしょうか? ちなみに古くからやっている喫茶店や日本発のカフェでは、今もギャルソンにこだわっている所も多いそうです。そんな歴史を頭の片隅にいれてカフェ巡りしてみるのも面白いかもしれませんね。
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