コーヒー好きにとって「エチオピア」は、少し特別なイメージを持つかもしれません。
諸説ありますが、コーヒーの発祥(発見)の地として有名な国ですから、ブラジルやコロンビアなどの南米産が多く出回る現在でも、エチオピアコーヒーにはどこか並々ならぬものを感じますよね。
エチオピア産のコーヒーというと、「シダモ」「イルガチェフェ」といった名前が特に有名ですね。これらは産地の名前です。
また「モカ」は厳密に言えばイエメンの都市名なのですが、その昔、イエメン産とエチオピア産のコーヒー豆が一緒に輸出されていたことから、エチオピア産にも「モカ」の名前が付けられたのです。
エチオピアにとってコーヒーとは?
エチオピアはアフリカ東部にあり、人口一億人を越える大国です。
コーヒー産業がとても盛んで、国民の一割以上が何かしらの経緯でコーヒーの産業に関わっているともいわれているのです。
日本でいうところ、街で十軒にひとつ、コーヒー屋さん・農家・カフェのどれかがあると思うと…すごい割合ですよね。
それくらい、エチオピアにとってコーヒーは欠かせないものなのです。
エチオピア産コーヒーの特徴って?
エチオピア産のコーヒー豆である「シダモ」「イルガチェフェ」などには総じて同じ特徴が挙げられます。
それはやはり「甘み」と「フルーティーな香り」です。
コーヒーというと苦みと酸味で区別されることが多いですが、エチオピア産のコーヒー豆は爽やかな味と香りが特徴なのです。またそれらは時に「ワイン」や「スパイス」のようだとも例えられます。

世界中で愛される「エチオピア・モカ」
「モカ」は、すでに記述したように、イエメンの都市の名で、エチオピア産の豆もそう呼んでいます。
現在ではとても広い意味で言われるようになりました。赤みのある茶色のことをモカとも言いますから。
またカフェモカを思い浮かべる人が多いと思いますが、これは「チョコレート」をブレンドしたコーヒーのことで、元々はモカ自体が持つ香りや味に近づけるために考えられたコーヒーの飲み方、なのですね。
商品としては産地名と合わせて販売されることが一般的で、「エチオピア・モカ・シダモ」や「エチオピア・モカ・イルガチェフェ」などと言われます。
「ゲイシャ」コーヒー
「ゲイシャ」コーヒーを知っていますか?日本の芸者さんとは関係がありません…。
「ゲイシャ」はエチオピア南西部にある村の名前で、そこで育てられていたコーヒー豆にその名がつけられました。厳密には「ゲシャ」と発音します。
こちらは世界有数の高級豆とされており、200グラム程度の量で数千円から一万円ほどします。驚きの値段です。
「ゲイシャ」もエチオピア産らしく、香りに特徴があります。かなり強い香りと風味があるので、高級な品種と定められたのです。
カップを持つ手が震えそうですが、一度は味わってみたいコーヒーですね。
コーヒーの母国「エチオピア」の豆の特徴は、何よりも「爽やかな香り」といえるでしょう。
「モカ」はまた、インドネシアの「ジャワ」(ジャバ)とのブレンド「モカジャバ」としても愛飲されていますね。爽やかな香りと特徴的な苦みが合わさって、とてもバランスの良いコーヒーに変わります。ブレンドでもぜひぜひお楽しみください。