インドネシアは有名なコーヒーの生産地です。皆さんも「マンデリン」というコーヒー豆の銘柄を聞いたことはあるのではないでしょうか?
でも、インドネシアで栽培されているコーヒー豆はマンデリンだけではありません。インドネシアでは「トラジャ」や「ガヨマウンテン」というコーヒーの銘柄も栽培されているのですが、今回はその「ガヨマウンテン」について紹介しようと思います。
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そもそもインドネシアとはどんな国か
インドネシアは東南アジアと呼ばれる地域に属しており、赤道直下の国です。面積は日本の5倍ほどで、ジャワ島、スマトラ島、スラウェシ島、カリマンタン島などの島を主に、島の数は13,466島と、世界で一番島が多い国です。
バリ島もインドネシアにある島で、観光名所としても有名ですが、実は島全体の高度が高く、北回帰線・南回帰線に囲まれた島で、気候的にコーヒーの生産にも向いているのです。
コーヒーの生産量は世界で3番目。有名な銘柄は「マンデリン」の他にも「トラジャ」という銘柄のコーヒーもあります。マンデリン・ガヨマウンテンはスマトラ島で栽培され、トラジャはスラウェシ島で栽培されています。
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インドネシアのコーヒー栽培の歴史
実はインドネシアのコーヒー生産のきっかけはオランダ人です。1699年、オランダ人がジャワ島にコーヒー豆を持ち込んだのがインドネシアでのコーヒー生産の始まりです。
その当時はコーヒー豆の栽培は盛んではありませんでしたが、1830年ごろにはジャワ島で「プランテーション」が行われ、その時期にスマトラ島でもコーヒー豆の生産が行われました。
しかし、1908年の「さび病」・第2次世界大戦によって生産数は激減。世界有数のコーヒー豆生産国でしたが、一時その生産は衰退していました。
今現在はロブスタ種の生産を主に行なったり、国を挙げてのコーヒー生産の促進によってコーヒー豆の生産量は世界第3位!主にスマトラ島でのコーヒーの生産が盛んですが、そのルーツはジャワ島でのプランテーションが始まりでした。
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ガヨマウンテンとは?
ガヨマウンテンはインドネシアでも“幻”と言われるアラビカ種のコーヒーです。スマトラ島の最北部である「ガヨ高地」にて栽培されています。
このガヨ高地は古くからインドネシアで採れるコーヒーが非常に良質なことは知られていましたが、イスラム教の戒律が特に厳しく排他的な土地柄だったので、観光客は勿論、近隣地区との付き合いも殆ど無かったのです。
それが原因したのと、また生産量が非常に少なくて、輸送手段も人に頼るしかない奥地だったので、長い間他のロブスタ種のコーヒーやマンデリンなどのコーヒーに混ぜられるなど長くその存在を知られることはありませんでした。
けれども、1984年インドネシア政府が石油に代わる外貨の獲得手段として、このアチェ地方を一大国際観光地に開発する計画をスタート。そのとき、観光の重要な柱としてコーヒーに注目したのがきっかけでこのガヨ高地の優れたコーヒーにスポットライトが当ったのです。
それ以来、このガヨマウンテンは化学肥料を一切使わない自然農法栽培で、実を一粒一粒を手摘みし、同じスマトラ島で栽培されるコーヒー豆は「スマトラ式」と呼ばれる精製方法を行なっている一方でこのガヨマウンテンは「水洗式」で精製されています。
ガヨマウンテンは焙煎度合いによって味の違いがあって楽しいです。ミディアムなら柔らかい酸味と苦味のバランスを楽しめますが、シティ以上の深煎りで飲む方が多く、キリッとした苦味を堪能するのがお薦めです。
高品質なガヨマウンテンはミルクと合わせて飲むのがオススメ!
ガヨマウンテンはマンデリンと似ているようで似てない味わいのコーヒーです。苦味だけでなく、どっしりとした「コク」がとても特徴的!
ミルクで合わせるのもよし、砂糖で甘くするのもよし!ガヨマウンテンだけでなく、ミルク・砂糖で楽しむのもオススメです!!
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