コーヒーを抽出する方法にはいくつもの方法があります。それぞれの抽出方法によって、それぞれの良さがあるのですが、数あるコーヒー抽出方法の中でもかなり特殊な方法に「氷出しコーヒー」というものがあります。
これはその名前の通り”氷”を使ってコーヒーを作るというものなのですが、そのユニークさから一部の人によって好んで使われています。
今回はそんな氷出しコーヒーについて、そもそも氷出しコーヒーとは何か、氷出しコーヒーの作り方、氷出しコーヒーの味などについて書いていこうと思います。
- 参照記事
- レイコーとは何か?大阪流のアイスコーヒーの呼び方
氷出しコーヒーとは何か
氷出しコーヒーとはひとことで言うと、水出しコーヒーの変形であり、氷が溶けてできる水滴を利用してコーヒーを抽出する方法です。水出しコーヒーでは水を少しずつコーヒーに注いで抽出するために”コック
”と呼ばれる道具を使いますが、氷出しコーヒーでは氷が溶ける自然のスピードを利用してコーヒーを抽出します。
コーヒーを抽出する時には普通はコーヒーの粉にお湯を注いで作りますが、氷出しコーヒーではその名の通り”氷”でコーヒーを抽出します。コーヒーの粉の上に氷を設置して、氷が常温で溶けるにしたがって水滴が垂れていき、それがコーヒーの粉に滴ることで抽出していきます。
氷出しコーヒーの仕組みはとても簡単ではありますが、これだけでよりスッキリとしたアイスコーヒーを飲むことができます。氷出しコーヒーでは氷が溶けていくゆっくりとしたスピードを利用しているので、ゆっくりとコーヒーを抽出し、濃度がありながらまろやかなコーヒーを淹れることができます。
- 参照記事
- アイスカプチーノとは?アイスカフェラテとの違いと作り方
氷出しコーヒーの作り方
氷出しコーヒーの作り方はいろいろな方法がありますが、最もメジャーな方法はドリッパーを2つ使う方法です。
氷出しコーヒーの作り方としては、まずペーパーフィルターでハンドドリップをする時と同じように、コーヒー器具をセットします。そしてコーヒーの粉にお湯を少しだけ注いで全体を蒸らします。(お湯を使うのはここだけです)
次にドリッパーの上にもう一つドリッパーを重ねて、そこ中に氷を乗せたら準備完了です。あとは氷が溶けて少しずつそこから水が下に滴り落ち、コーヒーが抽出していけば完成です。氷がなくなってきたら補充していき、あとは基本的に放置していれば3時間前後でアイスコーヒー1杯分が出来上がります。
かなり時間がかかるので、夜寝る前に多めに氷をセットしておいて、放置しておき朝になったらアイスコーヒーができているという流れがスマートかもしれません。
使用するコーヒー豆は深煎りのものを使用するとより美味しいアイスコーヒーが出来上がります。これはアイスコーヒーに氷などを入れるとどうしても薄まってしまうので、濃いめなコーヒーの方がアイスコーヒーには適切だからです。
- 参照記事
- アイスエスプレッソとは?その作り方(レシピ)について
氷出しコーヒーの味
肝心な氷出しコーヒーの味ですが、一般的な他のアイスコーヒーと比べると、コクが出ているのに雑味がなく、後味はスッキリしている傾向にあります。
氷出しコーヒーはかなり手間のかかる方法ではありますが、氷が溶けるゆっくりとしたスピードを利用しているので、その分しっかりとしたコクの割にスッキリとしていて美味しいです。
このように氷出しコーヒーは作り方こそ特殊で手間はかかりますが、他の抽出方法では真似できない美味しいアイスコーヒーを作ることができます。興味がある方はぜひ一度試してみてください。
- 参照記事
- ダッチ・コーヒーとは?独特な水出し方法でアイスコーヒーを作る