みなさん、コーヒー豆に関してはいろんなことをご存知だと思います。コーヒー豆の種類から焙煎度の度合いなどなど、いろんな情報を手に入れやすいと思います。
しかし、そもそもコーヒーの生豆にもいろんな呼び方やあることをご存知ですか?日本でのコーヒー生産はほとんど行われていないため、焙煎されたコーヒー豆についての話が取り上げられがちですが、実はコーヒーの生豆にもいろんな面白い知識も沢山ありますので、今回はコーヒーの生豆に特化して記事を書いていこうと思います。
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コーヒー生豆は「なままめ?」「きまめ?」
そもそもの「生豆」の読み方です。みなさんは「なままめ」・「きまめ」のどちらで読みますか?僕は「きまめ」と呼んでいましたが、調べると実はコーヒー業界では「なままめ」が一般的らしいですね。
ちなみに英語で生豆は「グリーン」「グリーン・コーヒー」と呼ばれるそうです。生豆はその名の通り緑色をしていることからこのように呼ばれています。
どの状態がコーヒー生豆なのか?
コーヒー豆はもともと何からできているのかご存知でしょうか?実はコーヒー豆は「豆」というくらいですから果実の中に入っているのですね。コーヒーの木から採れるコーヒー豆は、実はコーヒーチェリーの種なんです!
緑の実はまだ熟しておらず、赤い実が熟している状態です。コーヒー豆は一番右の熟した状態のコーヒーチェリーから収穫されます。熟したコーヒー豆を一つ一つ手で収穫し、それを加工・乾燥させて初めて「生豆」が流通するのです。
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コーヒーの木1本から取れる生豆の量
コーヒーは世界中でたくさん栽培されています。生産量世界一のブラジルではコーヒー豆の生産量は2,609,040トン。ちなみに全世界で1000万ヘクタールの土地で150億本のコーヒーノキが栽培されていると概算されています。
そんな世界の人口よりも本数のあるコーヒーノキですが、一本あたり採れる豆のグラム数はどれぐらいかご存知ですか?実は、1本あたり450gと言われています。1年間で1本の木から450gしか採れないのです。コーヒーの杯数でいうと、だいたい30杯程度しか栽培されません。
それをたくさん植えて世界中に輸出しているわけですから、相当な労働が必要なことが容易に想像できますね。ちなみに日本は生産はほとんど行われていない一方、輸入量は世界で3番目に多いです。私たちが日頃飲んでいるコーヒーの裏には相当な労働が行われていたのです。
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コーヒー生豆の分類
生豆には「分類」があることをご存知でしたか?具体的には「ニュークロップ」「カレントクロップ」「バーストクロップ」「オールドクロップ」「オールドビーンズ」の5種類あります。それぞれの意味を説明していきます。
ニュークロップ
→その年度に収穫され出荷された新しいコーヒー豆。特に10月に新しい収穫年度になってから呼ばれるとが多い。
カレントクロップ
→最新の収穫年度に得られたコーヒー豆。ニュークロップと同じものを挿す場合もありますが、10月以降の豆をこう呼ぶことがあります。
バーストクロップ
→前年度に収穫されたコーヒー豆のことを指して言います。
オールドクロップ
→バーストクロップと同じか、もしくはそれ以前のコーヒー豆のことを指しますが、狭義では「パーチメントコーヒー」の状態で数年保管されたものを指す場合もあります。ちなみに現代でその狭義の意味でのオールドクロップはほとんど入手不可能と言われています。
オールドビーンズ
→狭義のオールドクロップとの混同を避けるために使われている。ふるまめ。
ちなみに生豆は時間が経つと緑から褐色に変化し、さらに水分も抜けます。時間の経った生豆から作られるコーヒーの味は、シングルオリジンのような特徴的な味わいというよりも、落ち着いたバランスのいい味を出すそうです。
生豆が一番保存期間が長い
コーヒー豆は保存されて使用されます。が、焙煎されたコーヒー豆でも長くて2週間、挽いた豆の状態で2日です。一方の生豆は数年は持つと言われていますが、水分を含みすぎるとカビが生えるので、その点だけ注意すれば数年保存が可能です。ちなみに保存するときは冷蔵庫や冷凍庫に入れるのが一番いいです。(湿度・温度が低いため)
コーヒーの生豆にもいろんな知識がありました。焙煎されたコーヒー豆やロースター、バリスタだけでなく、生産者のことについても調べてみるのもとてもいいことだと思います。ぜひ、「A FILM ABOUT COFFEE」などのドキュメンタリー映画からコーヒー生産の裏側も知ってみてください!
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