
コーヒーを飲んだら覚醒して仕事や勉強がはかどる人は多いかと思います。一方で、コーヒーを飲みすぎると利尿作用からトイレに行く回数が増えることを経験したことがある人も多いかと思います。 このようにコーヒーには日々の生活でメリットになることもあればデメリットになることもあり、それを理解した上でコーヒーを飲むことで日々の生活の質を向上させてより健康に過ごせるかもしれません。
コーヒーのメリットとデメリットに関しては、専門家によっては主張が異なることがあるので断言はできないのですが、今回はその中でもよく言われていることをまとめてみました。コーヒーの効果・効能を理解することで健康的な生活を送りましょう。
コーヒーのメリットとデメリットのまとめ
コーヒーのメリット12選
- ・コーヒーにはダイエット効果がある
- ・コーヒーは二日酔いに効く
- ・コーヒーは肝臓に良い
- ・コーヒーにはリラックス効果がある
- ・コーヒーには抗酸化物質が豊富
- ・コーヒーは筋肉を活性化させる
- ・コーヒーは鬱病の予防になる
- ・コーヒーには覚醒作用がある
- ・コーヒーは消化を促進する
- ・コーヒーには血行促進効果がある
- ・コーヒーにはむくみを解消する効果がある
- ・コーヒーは糖尿病を予防する
コーヒーのデメリット8選
- ・コーヒーは貧血になる
- ・コーヒーを飲むと口臭が悪くなる
- ・コーヒーは胃潰瘍や胃炎を引き起こす可能性がある
- ・コーヒーには利尿作用がある
- ・コーヒーは睡眠の質を悪化させる
- ・コーヒーは妊婦にリスクを与える
- ・コーヒーはカルシウムの吸収を妨げる
- ・コーヒーを飲むと歯が黄ばむ
※それぞれの項目の詳細については下記にまとめてあります。記事が長いですが、それぞれの章が独立しておりますので、気になった項目のみチェックすることもできます。
コーヒーのメリット12選
コーヒーにはダイエット効果がある
コーヒーのメリットとしてダイエット効果があることがあげられます。確かにそう言われてみれば、いつもブラックコーヒーを飲んでいる人は痩せ気味の人が多い気もします。 コーヒーがダイエット効果があると言われている理由として、コーヒーに含まれているカフェインやクロロゲン酸の効果があります。コーヒーにカフェインが含まれていることは有名ですが、カフェインは脂肪の分解を促進する酵素である「リパーゼ」を活性化する作用があります。脂肪分解を促進することでダイエット効果が出るのです。 また、カフェインは自律神経に働きかけて、エネルギー消費を高めてくれます。具体的には体内の新陳代謝を3〜10%促進させる働きがあり、運動する20分~30分前にコーヒーを飲むことで、血中の脂肪酸濃度が上昇し、脂肪を燃焼しやすくなります。コーヒーに含まれている成分としてカフェインの次に知られているのがクロロゲン酸です。脂肪を燃焼させてエネルギーに変換する「ミトコンドリア」というものがあるのですが、クロロゲン酸はこのミトコンドリアを運ぶ酵素を活性化させる働きがあります。 その結果、脂質の消費を促進して体脂肪を低減させることができるのです。いわゆる”脂肪が燃えやすい体を作る”ことができるわけです。このようにコーヒーに含まれているカフェインとクロロゲン酸にはダイエットを助けてくれる効果があるのです。
コーヒーは二日酔いに効く
お酒を飲みすぎると二日酔いに苦しむこともあるかと思いますが、コーヒーには意外にもこの二日酔いに苦しむのを助けてくれる作用があります。そもそも人が二日酔いになる原因は「アセトアルデヒド」という物質が原因です。 このアセトアルデヒドを体外に排出することができれば二日酔いが解消するのですが、カフェインはまさにこの物質を体外に排出させることができます。アセトアルデヒドによって拡張された血管をカフェインが収縮させて血液循環をスムーズにし、また利尿作用により体外に排出を促します。コーヒーは肝臓に良い
コーヒーのメリットとして肝臓に対して良い影響を与えることが知られています。アルコールを過剰摂取すると「肝硬変」などの病気になる可能性が高くなると言われていますが、コーヒーは肝細胞を守り、肝硬変や脂肪肝などの病気を防ぐと言われています。 具体的には1日に1杯のコーヒーを飲む人は肝硬変が発症する可能性を20%低下させるという実験結果も出ています。お酒をよく飲む人にとってコーヒーのメリットは多いようです。 また、それに付随しているのですが、コーヒーのメリットとしてアルコール中毒になっている人の治療に効果があるという研究結果もあります。これはアルコールを分解する肝臓をコーヒーが活性化させるためです。コーヒーにはリラックス効果がある
疲れた時にほっと一息つくためにコーヒーを飲む人も多いかと思いますが、コーヒーにはリラックス効果があります。コーヒーの香りを嗅ぐと右脳の情緒部分が刺激されて、「アルファ波」というものが生じてリラックスできるのです。 実際にコーヒー、 レモン油、 レモン油などの香りを嗅いだ時にどの香りが最も脳をリラックスさせるのか調べた実験ではコーヒーが最もリラックスできる状態になったそうです。感覚的にもコーヒーを飲めばリラックスできるというのは分かる人が多いかと思います。コーヒーには抗酸化物質が豊富
老化の原因であり、生活習慣病やガンを引き起こす可能性があるとも言われているものに「活性酸素」というものがあります。 活性酸素は身体の健康に悪い影響を及ぼすのですが、コーヒーに含まれている「抗酸化物質」はこの活性酸素を打ち消すと言われています。 実際にコーヒーを飲む習慣がある人は口腔がん・乳がん・肝臓がん・前立腺がんにかかる可能性が低いという報告もされているくらいです。コーヒー以外にも野菜に含まれているビタミンにも 抗酸化作用がありアンチエイジング効果が期待できると言われています。 しかし、コーヒーには野菜をはるかに超える1000以上の抗酸化物質を含んでいると言われており、かつ吸収率もコーヒーの方が高いので、高い抗酸化作用を期待できると言われています。この抗酸化作用には肌の老化によるシミやたるみを予防する効果もあります。 コーヒーに含まれているクロロゲン酸にはポリフェノールが多く含まれており、このポリフェノールのタンニンが抗酸化作用をもたらすのです。紫外線からできるシミを予防し、毛穴を引き締めて目立たなくする効果もあります。 実際に1日に2杯以上のコーヒーを飲む人はシミの発生率が低下するという報告もされているそうです。コーヒーは美容にも効果が期待できるのです。コーヒーは筋肉を活性化させる
コーヒーで脳が活性化することはなんとなく知っている人もいるかと思いますが、コーヒーのカフェインには筋肉を活性化させて、疲れを感じにくくする作用もあると言われています。カフェインは血液中の脂肪酸数値を上昇させ、筋肉が脂肪酸を燃やしてエネルギーを作り出すことを助けます。 また、カフェインには体内において「アデノシン」がその受容体に結合するのを防止します。この結合を防ぐことで神経が興奮することになり、脳からアドレナリンが放出されます。このアドレナリンによって筋肉が興奮状態になり活性化されるとも言われています。コーヒーはうつ病の予防になる
コーヒーにはうつ病を予防する作用があるとも言われています。うつ病を予防できる原因については、コーヒーに含まれる成分が「セロトニン」という神経伝達物質の分泌を促すためや、コーヒーに豊富に含まれている抗酸化物質が作用するからなどと言われています。 実際にコーヒーを1日に4杯飲んでいる人は飲まない人に比べてうつ病の発生率が1割近く低くなっているという報告もあります。働くサラリーマンにはコーヒーは必須なのかもしれません。コーヒーには覚醒作用がある
これは最も有名なコーヒーのメリットかもしれませんが、コーヒーには脳を覚醒させる働きがあります。朝起きたらとりあえずコーヒーを飲んで覚醒しないと頭が働かないという人もいるかと思います。コーヒーを飲んで覚醒させることで仕事や勉強がはかどる人も多いかと思います。 コーヒーを飲むと覚醒する原理は、コーヒーに含まれているカフェインが「中枢神経」を興奮させるためだと言われています。 中枢神経の刺激によって眠気がなくなりハキハキと動けるようになります。また、カフェインだけでなくコーヒーの香りにも脳を刺激する作用があることも分かってきています。 一般的にカフェインの効果が出始めるのはコーヒーを飲んでから1時間後くらいなので、仕事や勉強をする少し前にコーヒーを飲むのが良いです。毎日飲みすぎると体にカフェインの耐性がついてしまうとも言われています。コーヒーは消化を促進する
食後に1杯のコーヒーを飲む人も多いかと思いますがコーヒーには消化を促進する働きがあります。コーヒーを飲むと胃壁は刺激されて、消化液が分泌されることになります。消化液が分泌されることで食物消化と栄養吸収を手助けしてくれます。 消化不良を起こしやすい人などはコーヒーを飲むことで効果的に食べ物を消化することができるようになるかもしれません。食後に1杯のコーヒーが無性に飲みたくなるのはこのためかもしれません。消化の促進によって間接的に便秘の解消も期待できると言われています。コーヒーには血行促進効果がある
コーヒーのメリットの中には血行を良くする効果もあります。コーヒーに含まれているカフェインとナイアシンには血液の流れを良くする効果があります。血行が良くなることには付随するメリットがいろいろとあります。 血行促進により、体内の代謝が良くなり体の隅々まで血液が流れるようになります。血液が隅々まで流れることで冷え性が改善され、血行不良から起こる肩こりなども改善されます。また、カフェインの血管を広げる効果と血小板の機能を抑える効果によって、血栓ができにくくなり、 動脈硬化を予防的できるとも言われています。コーヒーにはむくみを解消する効果がある
コーヒーには顔などのむくみを解消する効果もあります。コーヒーに含まれている「カリウム」という成分がむくみの解消に役立つためです。また、カフェインには利尿作用があることで知られていますが、利尿作用は老廃物の排出して、むくみの解消にもつながります。コーヒーは糖尿病を予防する
コーヒーにはいくつかの病気を予防するメリットがありますが、その中の1つに糖尿病を予防する効果があります。なぜコーヒーが糖尿病の予防に役立のか、その原因ははっきりとしたことが分かっていません。 しかし、1日に3〜4杯のコーヒーを飲む人は25%も2型糖尿病にかかるリスクを軽減させることができるという実験結果も出ています。糖尿病は日本でも深刻な病気であり、コーヒーがその予防に大いに役立つのです。
コーヒーのデメリット12選
コーヒーは貧血になる
コーヒーのデメリットとして貧血になりやすくなるというものがあります。これはコーヒーに含まれる「タンニン」という成分が鉄分と結合して、体内に鉄分が吸収されるのを妨げてしまうからです。それによって鉄分が不足して貧血が起きやすくなってしまいます。 貧血も気になるけどコーヒーも飲みたいという場合には、食事前1時間以内にはコーヒーを飲まないようにして、コーヒーを飲むのは食後30分後以降にした方が良いです。そうすることで貧血を引き起こしにくくすることができます。コーヒーを飲むと口臭が悪くなる
コーヒーを飲むと口臭が悪くなるというデメリットも存在します。本来ならばコーヒーには口臭を逆に予防する効果があるのですが、時間が経つと口臭を悪くしてしまうことがあります。これはコーヒーに含まれている「タンニン」と「クロロゲン酸」という成分が口の中の舌に付着することで発生します。 それらの成分が舌に付着することで、口腔内が参加して唾液の分泌が抑制されます。唾液が出なくなることで、悪臭の原因となる物質が口腔内に残り続けることになって口臭が悪くなるのです。 口臭を予防するための対策としては、舌にタンニンやクロロゲン酸を付着させないようにすれば良いので、単純に水を飲んでこれらを洗い流せば良いのです。より念入りに洗う場合には、ただ水を飲むだけでなく舌を口の天井に擦り付けるような感じで水を飲むとより良いです。コーヒーは胃潰瘍や胃炎を引き起こす可能性がある
コーヒーには胃を荒らす可能性があることも指摘されています。特に空きっ腹にコーヒーを飲む場合には、胃潰瘍や胃炎を引き起こす可能性があると言われています。コーヒーには胃液を分泌する働きがあります。 空きっ腹で消化するものがない場合に胃液が分泌されることで胃が荒れてしまうのです。コーヒーによる胃潰瘍や胃炎を防ぐためには、空腹時にはコーヒーを飲まなくすることや、食後でもコーヒーを飲みすぎないことが重要です。コーヒーには利尿作用がある
これは知っている人も多いかと思いますが、コーヒーには利尿作用があります。これはコーヒーに含まれているカフェインという成分が利尿作用を引き起こすためです。利尿作用自体は新陳代謝を高めるので良いのですが、仕事中など何回もトイレにいけないケースもあるかと思います。 意見は分かれていますが、利尿作用によって脱水症状が出る可能性もあると指摘する人もいます。こまめに水分補給をすることに越したことはないでしょう。コーヒーは睡眠の質を悪化させる
コーヒーのメリットとして覚醒して目が覚める作用がありますが、その裏返してもあるのですがデメリットとして寝つきが悪くなることがあります。寝る前にコーヒーを飲むと、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったり、また利尿作用で夜トイレがしたくて目が覚めることもあります。 夜眠れなくなることを防ぐ方法としては、睡眠の4~6時間前にはコーヒーを飲まなくするのが良いです。4~6時間前と言われると結構長く、例えば夜12時に寝る人は夜6時くらいからコーヒーが飲めなくなります。コーヒーは妊婦にリスクを与える
これも有名ですがコーヒーは妊婦に流産や胎児に障害を与える可能性があると言われています。コーヒーに含まれているカフェインは胎盤でブロックされることなく素通りします。胎児はカフェインを分解する酵素持たないのでカフェインが胎児の脳に蓄積していきます。 これが結果として胎児の成長障害につながる可能性があるというわけです。妊娠中にはカフェインが入っているものを摂取せずに、コーヒーなどもディカフェのものなどを飲むようにしましょう。コーヒーはカルシウムの吸収を妨げる
コーヒーのデメリットにカルシウムの排出量を増加させるということがあります。カルシウムが十分に取れていないと骨粗しょう症などを引き起こす可能性があるのでカルシウム不足にならないようにする必要があります。 コーヒーに含まれている「シュウ酸」という成分がカルシウムイオンと結びついてしまい、カルシウムが尿と一緒に体外へと排出されてしまいます。コーヒーによるカルシウム不足を予防するには、コーヒーにミルクを入れて飲むのが良いです。 ミルクに含まれているカルシウムが シュウ酸と事前に結びつくことで、食事そのものに含まれているカルシウムは体内に残すことができるからです。コーヒーを飲むと歯が黄ばむ
コーヒーのデメリットとして歯が黄ばむことがあることが挙げられます。これはコーヒーそのものもそうですし、一緒に入れるシロップやコーヒーミルクなどが歯に付着することで汚れてしまいます。 虫歯になる可能性も上がるので、歯磨きをこまめにしたり、コーヒーを飲んだらその後に軽く水を飲むなどで対策をすることができます。