シグリなどパプアニューギニア産コーヒー豆の特徴

シグリなどパプアニューギニア産コーヒー豆の特徴

アジア産の美味しいコーヒーといったらインドネシアが最も有名です。しかし、あまり名前は知れ渡っていませんが、パプアニューギニア産のコーヒー豆も美味しいコーヒー豆として一部の人から人気を誇っています。今回はそんなパプアニューギニア産のコーヒー豆の特徴について書いていこうと思います。

目次

1). そもそもパプアニューギニアとはどんな国か 2). パプアニューギニア産コーヒーの歴史 3). パプアニューギニア産コーヒー豆の栽培方法 4). パプアニューギニア産コーヒー豆の味 5). 「シグリ」を始めとしたパプアニューギニア産コーヒーの種類

そもそもパプアニューギニアとはどんな国か

そもそもパプアニューギニアは太平洋に浮かぶ島にある国です。日本をずっと南の方に行くとあるのですが、オーストラリアの北の赤道付近に位置しています。 もともとニューギニア島という世界で2番目に大きな島があり、その島の東半分がパプアニューギニアで、西半分はインドネシアとなっています。インドネシアは世界的にも有名なコーヒーの産地ですが、パプアニューギニアもインドネシアに似た環境で美味しいコーヒー豆が生産されています。

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ニューギニア島の東側半分以外にも、近隣にたくさんの諸島があり、そのほとんど全てがパプアニューギニアの領土になっています。それら全ての面積を合わせると約46万㎢ほどあり、日本よりも少し大きい面積になっています。しかし人口は約400万人と日本と比べてかなり少ないです。 歴史的には植民地時代にスペインやポルトガルによって支配され、その後もドイツやイギリスなどによって支配されていました。20世紀にオーストラリアができると一時はその統治下におかれていたのですが、1975年にパプアニューギニアとして独立しました。 パプアニューギニアは山岳地帯が大部分を占めており、「地球最後の楽園」というかっこいいあだ名を持つこの国は、豊かな自然に囲まれています。リゾートしても知られており、多くの観光客が世界中から訪れています。
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パプアニューギニア産コーヒーの歴史

パプアニューギニアはかなり以前からヨーロッパ人が訪れてはいたのですが、コーヒーは最近まで伝わりませんでした。一般的にコーヒーの生産国は、大航海時代の後にヨーロッパの宣教師などによってコーヒーが伝えられてプランテーションなどで栽培されることが多かったのですが、パプアニューギニアではそうはなりませんでした。 1930年代になるとやっとヨーロッパ人の宣教師によって、ジャマイカのブルーマウンテンの苗木が移植されました。ブルーマウンテンは日本でもかなり人気が高いですが、これがパプアニューギニアにコーヒーが持ち込まれたきっかけでした。
その後1950年だいになると本格的にパプアニューギニア内でコーヒー豆が栽培されるようになっていきました。パプアニューギニア産のコーヒー豆で有名な「シグリ」などの農園もこのタイミングで開拓されていきました。 1975年にオーストラリアからパプアニューギニアが独立すると、パプアニューギニアでは独自の方法でコーヒーが栽培されていき、今のパプアニューギニア産のコーヒーが出来上がりました。
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ブルーマウンテンなどジャマイカ産コーヒー豆の特徴

パプアニューギニア産コーヒー豆の栽培方法

(1)パプアニューギニアのコーヒー豆は高い標高で栽培されている

パプアニューギニアでは島の中央に標高4,000mほどある山脈が連なっており、国の大部分が高地になっています。この中でも標高1,800m〜2,000m付近でコーヒー豆は生産されています。 そのために昼夜の寒暖差が激しくなり、パプアニューギニアの高地では「一日で一年の気候を繰り返す」とも言われています。そのために、身の引き締まった美味しいコーヒー豆を栽培することが可能になります。

(2)パプアニューギニアの気候がコーヒー豆を支える

パプアニューギニアでは熱帯性のモンスーンの影響で、年間降水量は2,000mm前後あります。降水量は多いのですが、雨季と乾季がはっきりとしておりコーヒー豆の栽培に適しています。 パプアニューギニアは赤道付近に位置しているので、低地では平均気温が27度ほどあり暑いです。しかしコーヒー豆が栽培されている標高の高い地域では、平均気温は18度と快適な温度です。

(3) コーヒーを支えるパプアニューギニアの土壌

パプアニューギニアは火山地帯に位置しているので、ミネラルが豊富で肥沃な火山灰性の土壌で栽培されています。またコーヒー豆の木に当たる日照量をコントロールするためにシェイドツリーが栽培されております。 そのシェイドツリーが腐葉土となり農薬をほとんど使うことなくコーヒーが栽培できるようになります。火山灰性の土壌とシェイドツリーがパプアニューギニアの一部のエリアで有機農法によるコーヒーの栽培を可能にしています。
参照記事
コーヒー豆の産地と栽培条件の特徴について【保存版】

(4)パプアニューギニアのコーヒー豆は小規模農家によって手摘みされる

パプアニューギニアは4月〜8月の間に収穫され、コーヒー農家によって手摘みで収穫されます。手摘みで完熟されたコーヒーチェリーのみを収穫するので、コーヒー豆の品質を高く維持することができます。 パプアニューギニア産のコーヒー豆は日本だけでなく、ドイツなどのヨーロッパでもコストパフォーマンスが高く人気があるコーヒー豆です。

パプアニューギニア産コーヒー豆の味

パプアニューギニア産コーヒーの味をひとことで言うと、優しい酸味とフルーティーな味わいです。クセはないのですがコクがしっかりとしており、クリアな感じがします。 優しくて爽やかな酸味と後味が特徴的です。パプアニューギニアのコーヒーはそこまでメジャーではないですが、一度は飲んでみると良いかと思います。

「シグリ」を始めとしたパプアニューギニア産コーヒーの種類

パプアニューギニア産のコーヒー豆にはいくつかの種類がありますが、最も有名なコーヒーの種類は「シグリ」なのではないかと思います。他にも「マウントハーゲン」といったコーヒー豆も一部の人に飲まれています。 パプアニューギニア産のコーヒーの等級は、コーヒー豆粒の大きさによって分けられています。コーヒー豆粒が大きいほどよりランクの高いコーヒー豆となり、最も良いのがスクリーン6.95m以上の「AA」、スクリーン6.75m〜6.95mの「A」、スクリーン6.55m〜6.75mの「B」というように等級付けされています。 パプアニューギニアではアルファベットの数字が若い方がより高級なコーヒー豆となります。コーヒーの種類にこの等級を付けて、「パプアニューギニア シグリ AA」といった風に表記されます。
参照記事
ジャコウネコ(コピルアク)という世界一価格が高いコーヒー豆
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