サラリーマンのみなさま!元気に社畜していますか?私は中小企業に勤めているのですが、この前コーヒー好きな社長の一存でエスプレッソマシンを職場に導入することになりました。
やってきた本格的なエスプレッソマシンにみんな大興奮!しかし説明書を見てやってみても雑味が多く、イマイチおいしいエスプレッソが淹れられません。社長直々に「バリスタ並みのコーヒー淹れられるようになっといて」と私に白羽の矢が立ちました。
まあ一番若手ですからね…仕方ない。こんな経緯で、日々エスプレッソに関する勉強をしている私です。今回は学んだことをみなさまとシェアしていきたいと思います。
- 参照記事
- タンピングとは?美味しいエスプレッソを作る方法
意外と知られてない?エスプレッソ
まずは「エスプレッソ」についてご紹介していきたいと思います。最初にお話ししたいのは「エスプレッソ」は(コーヒーの)抽出方法、という事です。エスプレッソは一言でいうと「圧力をかけて短時間で抽出する」ことで「コーヒーの種類」と勘違いされやすいですが、例えば紅茶にも「エスプレッソ」はあります。
圧力をかけて一気に抽出するので溶け出しづらいタンニンなどの余計な雑味を出さず、うま味だけを引き出すことができます。そしてエスプレッソで抽出されたコーヒーは「カフェラテ」や「カプチーノ」にも用いられています。
「カフェラテ」はエスプレッソコーヒーに牛乳を加えたものです。濃厚な風味のコーヒーを牛乳で包む事でコーヒーのうま味は消さず、飲みやすくしたものにしています。またカフェラテと混同しやすい「カフェ・オ・レ」ですがこちらはエスプレッソではなく普通のコーヒーで作るものです。
「カプチーノ」は同じくエスプレッソにクリーム状に泡立てた牛乳を加えたものです。「ラテアート」をするのは主にこのカプチーノですね。
カフェラテもカプチーノも同じ「エスプレッソ」なのですが、この「圧力をかけて」が実に技能が必要で均等に圧力がかからないといい味にはなりません。この技術を会得しているのが「バリスタ」と呼ばれる職人になります。バリスタは「コーヒーを上手く淹れられる人」や「コーヒーの知識を持った人」ではないのです。
エスプレッソではポルタフィルターが重要
エスプレッソを淹れるには専門の器具が必要になります。その中で最も重要なのが「ポルタフィルター」と「タンバ―」という器具です。
「ポルタフィルター」は抽出する(粉状にした)コーヒー豆を入れる器具、「タンバ―」はそれをプレスする器具です。先ほど紹介した通り、エスプレッソの風味はこの「圧力を均等にかける」ことで決まるので、多くのバリスタはこの器具にこだわるのです。
例えば器具の歪みなどの不具合は当然として、ポルタフィルター内に入れたコーヒー豆が水平になっていないだけで圧力は分散しますし、中に空気が混ざっている(空間が空いている)とやはりそこで圧力が分散します。ポルタフィルター内の湿気ですら影響を与えるほどです。
- 参照記事
- エスプレッソトニックとは?エスプレッソに炭酸を入れた作り方
圧力が分散してしまえば抽出不足やエグミの原因になり「おいしいエスプレッソ」は淹れられません。なのでエスプレッソの(ドリップも同じですが)基本五大要素と言われている「甘味」、「酸味」、「苦味」、「コク」、「バランス」を生み出すこの過程に関しては非常にデリケートになります。
ちなみに熟練のバリスタともなれば「粉の量が少ない」、「タンバ―の圧力が少ない」、「豆の挽きが悪い」など、どの工程で失敗したのかもわかるくらいだそうで、それほど大切なものなのです。
淹れ方はもちろんですが器具にもバリスタそれぞれのこだわりや扱い方があり、それらの要素も風味を変える、個性に一役買ってくれています。こうして熟練の技とこだわりによって「おいしいエスプレッソ」は淹れられ、私達を楽しませてくれているのです。
カフェの増加や近年のブームなどでグッと身近になった「コーヒー」ですが、身近な存在になったからこそ改めて「知ろう」と思わないとわからないものですよね。
今回は聞き馴染みのあるであろうキーワードから「コーヒーの世界」を少しでも知ってもらえればと思いご紹介してみました。新たなコーヒーの嗜み方の参考にしてみてください。社畜バリスタの勉強はまだまだ続きます…。
- 参照記事
- エスプレッソグラスとは?上質なエスプレッソを作るためのグラス