日本であまり飲む人は少ないですが、エスプレッソショットが好きで、エスプレッソに砂糖などを入れてクイッと1杯飲むという人もヨーロッパを中心に世界中には多くいます。僕もスタバで働いていた時には、外国人観光客らしき人を中心にエスプレッソを飲んでいる人がたまにいました。
そんなエスプレッソですが、ひとことにエスプレッソと言ってもいろんな種類があります。エスプレッソに生クリームを乗せたエスプレッソコンパナや、エスプレッソにフォームミルクを乗せたエスプレッソマキアートなどがありますが、特にエスプレッソに追加でミルクなどを乗せることなく量を少なくしたものに「リストレット」というものがあります。
今回はそんなエスプレッソの中でも「リストレット」について書いて、普通のエスプレッソとの違いや味などについて書いていこうと思います。
リストレットとは何か?
リストレットとはひとことで言うと、エスプレッソをコーヒー豆は同じ量でお湯は半分の量で抽出するエスプレッソのことです。コーヒー豆の量は変わらずにお湯の量だけ変わるので、通常よりも濃いエスプレッソが抽出されます。
もともとリストレットとはイタリア語で「Ristretto」と書くのですが、日本語では「限定された」という意味になります。エスプレッソを全て使わずに最初の半分のみ使うことから限定されたという意味が使われているのだと思います。
ちなみにリストレットとは反対にエスプレッソの抽出で使用するお湯の量を増やしたものもあり、それはルンゴと言われています。ルンゴはイタリア語で「lungo」と書くのですが、日本語では「長い」という意味であり、普通よりも抽出する時間が長くてお湯を多く使うことからこう言われているのだと思います。
リストレットと普通のエスプレッソの違い
リストレットはエスプレッソとコーヒー豆の量は同じでお湯の量だけ半分にしたものになります。普通のエスプレッソでは、エスプレッソマシンのメーカーによって微妙に違いはあるものの、コーヒー豆の量は9gでお湯の量は30mlくらいを使用するのが一般的です。
リストレットの場合にはコーヒー豆の量は9gと同じなのですが、お湯の量は15〜20mlくらいまで減らします。そのために普通のエスプレッソとは最終的に完成する飲み物としての分量も異なりますし、味にも変化が出てきます。
リストレットではエスプレッソ抽出過程が前半部分で終わるので、より早く抽出される物質が成分の大半を占めることになります。そのために普通のエスプレッソとの違いとして、まず何よりも味が濃くなります。
基本的にエスプレッソは抽出される中で最初に抽出された部分が濃いです。そのために最初に抽出された部分のみを使うリストレットは味が濃くなります。実際にエスプレッソとリストレットの色の違いを見てもリストレットの方が濃い色をしています。
味が濃いこととも関連するのですが、全体のバランスも異なってきます。リストレットは早く抽出された物質を多く含むので、エスプレッソの中に入っている成分のバランスとは異なってきます。
また、最終的に完成するエスプレッソの抽出量が少ないという点も重要な相違点です。砂糖を入れたり、ミルクやお湯で割ったりする場合にはこの分量が重要になってきます。
- 参照記事
- エスプレッソvsルンゴvsアメリカーノvsロングブラックの違い
リストレットの作り方と味
リストレットの作り方はいたってシンプルです。エスプレッソマシンのタイプによっても作り方は異なるのですが、抽出するお湯の量をボタンでコントロールする場合には、お湯の量を15〜20mlにまで減らせばそれだけで大丈夫です。
エスプレッソのお湯の量が最初にすでに設定されていて変更することが面倒そうな場合には、単純に普段通りにエスプレッソを抽出して、抽出されているエスプレッソの量が半分くらいまで来たら、エスプレッソグラスを外して、残りの抽出分はそのまま捨てます。
特段難しいことをする必要はなくてこれだけで大丈夫です。ちなみにリストレットの味ですが、普通のエスプレソよりもコクが強く、苦味は比較的に少ない印象があります。酸味が少なくてまったりとしており、エスプレッソの特徴をより強く感じることができます。
エスプレッソをより強く感じたいならばリストレットがオススメです。スタバなどでもリストレットは注文を頼めるので、興味がある人はぜひ試して見てください。
- 参照記事
- キース・ファンデルベステンとは何か?クールなエスプレッソマシン