コーヒーはもともとコーヒーノキという植物なのですが、ざっくりとアラビカ種・ロブスタ種の2種類に分けることができます。私たちがいつもカフェで飲むコーヒーのほとんどはアラビカ種であり、比較的に高級で美味しいと言われています。
一方でロブスタ種は比較的に価格が安くて美味しくないと言われています。当然美味しい美と感じるか味しくないと感じるかは人それぞれなので一概には言えませんが、ロブスタ種は味が好きという人がいないので、インスタントコーヒーや缶コーヒーの原料になることが多いです。
今回はそんなロブスタ種のコーヒーについて、そもそもロブスタ種とは何なのか、その特徴やどのようにしてコーヒーに利用されているのかなどについて書いて行こうと思います。
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ロブスタ種とは何か
ロブスタ種とはひとことで言うと、コーヒー豆の種類のひとつです。カネフォラ種と呼ばれることもあります。ロブスタ種は、アラビカ種とリベリカ種と合わせてコーヒーの3大原種の1つとされています。
3大原種の中でもアラビカ種とロブスタ種の生産が多いのですが、一般的にアラビカ種の方がロブスタ種よりも美味しいとされています。しかし、ロブスタ種は病気に強く栽培しやすいことから生産されつうdけています。
もともと”ロブスタ(Robusta)”とは”強健な”という意味であり、そのことからもいかにロブスタ種が病気に強く栽培しやすいかが分かるかと思います。現在ではコーヒー豆生産の30%近くはこのロブスタ種が栽培されています。
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ロブスタ種の原産地
ロブスタ種はコーヒー豆の栽培に適していないアジアやアフリカの一部地域で主に生産されています。ロブスタ種の原産地はアフリカのコンゴ盆地であり、原種であるカネフォーラ種の変形であると言われています。
主な生産地は ベトナム、インドネシア、インド、ブラジル、ウガンダなどが有名です。特にインドネシアでは”さび病”という病原菌がかつて大流行してたくさんのコーヒーノキが壊滅したことから、今では病気に強いロブスタ種のコーヒー豆が大量に生産されています。
また、一般的にアラビカ種のコーヒー豆は標高1,000m以上の高地で栽培されるのですが、ロブスタ種のコーヒー豆は標高500m以下でも栽培が可能です。そのためにアラビカ種のコーヒーが栽培したくてもできないところでロブスタ種が作られることが多いようです。
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ロブスタ種は病害虫に強く栽培しやすい
ロブスタ種のコーヒーはアラビカ種など他の種類のコーヒーに比べて病害虫に強いという性質もあります。コーヒーは苗から木になって収穫できるようになるまでに何年間もの時間が必要です。
そのために、せっかく収穫できるようになったコーヒーが病害虫によって使い物にならなくなるとコーヒー農家は大損です。そのために一度栽培すれば安定的にコーヒー豆の生産を続けるロブスタ種は扱いやすいと言えます。
また、ロブスタ種のコーヒー豆は少量でもよくコーヒーの成分が抽出されるので、インスタントコーヒーや缶コーヒーを作る分には、アラビカ種よりも効率的に生産できることも特徴です。
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ロブスタ種コーヒーの利用方法
ロブスタ種のコーヒーはそのままブラックコーヒーで飲むとかなり美味しくないです。味がとても強くて、苦い深煎りのコーヒーとはまた別の強烈さを感じます。
また香りもどこか泥臭いので、飲まれるとしてもたっぷりの練乳などを入れて甘くするか、またはアラビカ種のコーヒー豆と少量のロブスタ種をブレンドして飲むことが多いです。
そのために、ロブスタ種のコーヒー豆の主な活用方法としては、低品質なブレンドコーヒーの量を増やすために使われたり、インスタントコーヒーの原料に使われたり、缶コーヒーの原料に使われることが多いです。
このようにロブスタ種のコーヒー豆はその栽培のしやすさから他のコーヒー豆を栽培することが難しいエリアで栽培されて、インスタントコーヒーや缶コーヒーの原料として活用されることが多いです。
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