シルバースキンとは?除去することでコーヒーが美味しくなる

シルバースキンとは?除去することでコーヒーが美味しくなる

コーヒーはもともとコーヒーチェリーという果実からできているのですが、コーヒーチェリーからコーヒーになる過程でいろんな加工がされていきます。 その数ある過程の中に焙煎という作業があるのですが、これは緑っぽい色をしたコーヒー豆を熱で炒めて普段私たちがよく見る茶色っぽい色のコーヒー豆にするものです。
焙煎にはコツがいるので素人にはなかなか難しいのですが、焙煎が素人には難しい理由のひとつに「シルバースキン」をうまく取り除けないからという問題があります。シルバースキンとはコーヒー豆を覆う薄い皮のようなものなのですが、これをうまく取り除けないと焙煎したコーヒー豆が美味しくなくなります。 今回はそんなシルバースキンについて、そもそもシルバースキンとは何か、シルバースキンをどうやって除去すれば美味しいコーヒーができるのか、シルバースキン(チャフ)の再利用方法はないのか、などについて書いて行こうと思います。
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シルバースキンとは何か

シルバースキンとはひとことで言うと、コーヒー豆の外側をおおっている薄い皮のことを指します。その色が銀色っぽいことからシルバースキンや銀皮などと表現されます。 コーヒーチェリーは一番外側が外皮で、その下には果肉があり、その下にはパーチメントと呼ばれる皮が、更にその下にシルバースキンがあり、その下にコーヒー豆があります。このようにコーヒー豆はいくつもの皮などによって守られているのです。 コーヒー豆はコーヒーチェリーからこれらの必要のない果肉や外皮などを取り除くことで出来上がるのですが、この過程でほとんどのシルバースキンは取り除かれます。しかしコーヒー豆の中にまで入り込んでいるのですべてのシルバースキンを精製の過程で除去することは不可能です。
そのために除去しきれなかったシルバースキンは焙煎の過程で除去されるのですが、焙煎方法が適切でなければこのシルバースキンが焙煎後も残ってしまい、コーヒーが美味しくなくなってしまうことがあります。 このようにシルバースキンはもともとはコーヒーの種子を守るために重要な役割を果たしているのですが、コーヒーを飲む過程では混ざると味が落ちてしまう厄介者になってしまうのです。
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焙煎後も残ったシルバースキンを除去する

シルバースキンは薄い皮のようなものなのですが、これがコーヒー豆に混入してしまうとコーヒーに雑味が入ってしまいクオリティが落ちてしまいます。 そのために焙煎の過程でシルバースキンを除去する必要があります。しかし、シルバースキンはコーヒー豆の中に入り込んでいるので、普通に焙煎をしているだけだとチャフのように勝手に剥がれ落ちることもなく、焙煎してからもコーヒー豆の中にシルバースキンが残ってしまうことがあります。
特に焙煎具合が浅いと、シルバースキンがはがれ落ちずに残り続ける傾向が高い気がします。焙煎してからシルバースキンを除去するには、ドライヤーなどで風を当ててシルバースキンを吹き飛ばしたり、缶の中でコーヒー豆を振って分離させる方法などがあります。 それでも100%除去することは難しいので、どうしてもシルバースキンがきになるという人は、かなり手間がかかりますが、コーヒー豆を大きめに砕いてシルバースキンを直接手で取り除くと良いでしょう。
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シルバースキン(チャフ)の再利用方法

シルバースキンに限った話ではありませんが、コーヒー豆はその製造過程で多くの廃棄される部分が発生します。それらコーヒー豆を製造する過程で廃棄される部分の再活用については、特に海外では長年テーマとしてあがっています。 例えば、コーヒー豆を製造する過程で今までは捨てていた果肉や皮を乾燥させてそこからコーヒーを中種する「カスカラコーヒーティー」は、コーヒー業界では大きな話題をうんでおり、アメリカのスターバックスでは商品として提供されています。 また、コーヒーチェリーの使われずに廃棄されていた部分を再活用した「コーヒーフラワー」はコーヒーの風味が入った小麦粉として再利用されています。
このように日本ではまだまだ意識は低いですが、コーヒー豆が製造される過程で発生する”ゴミ”を再活用しようという流れは海外では本格化しつつあります。 シルバースキンについても再利用しようという同様の活動が行われており、堆肥として活用したりなど何か再利用できないかと研究がされています。 このようにシルバースキンはコーヒー豆に入ってしまうと味が落ちてしまうので取り除く必要があるのですが、取り除いた後に有効に活用すれば、まさに一石二鳥のメリットを受けることができるのです。
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