エスプレッソマシンを使ったことのある人なら必ず体験したことがある「タンピング」。実はこのタンピングの精度がエスプレッソの美味しさにとても関係してきます。
・平らになるように
・隙間を作らないように
・毎度正確にタンピングできるか
などなど、いろんな要素が絡んできます。
豆の粗さや抽出時間によっても味が全く変わってくるのがエスプレッソ。もしかするとハンドドリップコーヒーよりも「同じ味を出す」ことが難しいかもしれません。今回はそのタンピングのコツなどについて説明したいと思います。
- 参照記事
- ダッチ・コーヒーとは?独特な水出し方法でアイスコーヒーを作る
タンパーとポルタフィルター
まずはタンパーとポルタフィルターがどういうものか写真をお見せします。
左の持ち手があるものを「タンパー」と言い、右のコーヒーの粉が入っているものを「ポルタフィルター」と言います。これらを使って美味しいエスプレッソを作ります。
タンピングとは何か
そもそもタンピングとは、ポルタフィルターに詰めたコーヒー粉を、タンパーを使ってぎゅっと押し固めて固定し、抽出を行う準備をする作業です。実はエスプレッソが抽出される時、コーヒーには約24kgの力がかかっていると言われています。
抽出するときにこれほどの力をコーヒーにかけるわけですから、タンピングをしないでエスプレッソを抽出すると、問題なく抽出できることにはできるのですが、24kgの力でコーヒー豆が暴れ、抽出のムラが出るのです。そこで、きちんとしたタンピングを行うことが大事になってくるのですね。
- 参照記事
- アイスエスプレッソとは?その作り方(レシピ)について
タンピングのコツ
タンピングのコツを一言で言いますと「ポルタフィルターの中のコーヒーをレベリング(平らにする)し、真下に押して中を平らにする。」です。
まず、コーヒーを挽くのですが、普通のコーヒーミルでは挽けないぐらい細かいのがエスプレッソコーヒーの特徴です。専用のグラインダーを使って豆を挽きます。さらにグラインダーの中には常に一定量の豆を入れておきましょう。豆重みのよって豆の挽き具合がより細かくなるためです。
ポルタフィルターの中のコーヒー豆の量は、決まった分量を常に一定に入れましょう。(=ドーシング)
エスプレッソはシングルショットとダブルショットの抽出を行うことができます。分量は、シングルショットは豆10gに出来上がり量が30cc、ダブルショットは豆20gに60cc。
そのあとに「レベリング」と言って、ポルタフィルターの表面いっぱいに水平になるようにします。このとき、なるべく豆が均等になるようにレベリングすることがポイントです。そのあとに「タンパー」を使って粉を押して圧縮するのですが、ポイントは「真下に押す」こと。
平らに押し込むことで抽出のバランスを整えることができます。さらに押し込む時は24kgの力がかかっても粉が暴れない程度に力を入れる必要があります。
このときに重要なのは「タンピングした後が水平になっている」ことです。タンピングのムラはそのまま抽出ムラに関係してくるので「水平」であることを意識しながらタンピングしましょう。
これがタンピングで重要な「コツ」です。ここまでやって初めてエスプレッソを抽出します。
- 参照記事
- エスプレッソグラスとは?上質なエスプレッソを作るためのグラス
しっかりとタンピングされたエスプレッソには3層できる
きちんと抽出されたエスプレッソには3層できます。一番上からクレマ・ボディ・ハートです。上の写真も、上から3層見えますね。クレマはコーヒーの甘みが、ボディはコクと濃厚な甘みが、ハートはアロマが濃縮されています。
このエスプレッソが「抽出のムラがない」エスプレッソですので、この3層が出るようにコーヒーを抽出できるようタンピングの練習をしていきましょう!
- 参照記事
- エスプレッソトニックとは?エスプレッソに炭酸を入れた作り方