中国産のコーヒーとは? 中国南部「雲南省」で栽培される雲南珈琲の特徴

中国産のコーヒーとは? 中国南部「雲南省」で栽培される雲南珈琲の特徴

コーヒーの栽培・生産には、いくつかの条件があります。 まず充分な雨量があること、また気温が低すぎないこと、など。 更にいうと土壌なども関わってきますが、何よりも気候が重要ですね。その時点でコーヒーの栽培が出来るか否かというのが決まってしまいます。 ですが、中国でもコーヒーの栽培が行われていること、ご存知でしょうか。 中国というとものすごく寒い国というイメージがあるのですが、実際のところどうなっているのでしょうか。

中国でのコーヒー生産

中国でコーヒーの栽培が行われているのは、国土の南部にある「雲南省」です。ここだけでほぼ全ての中国コーヒーの生産が行われています。 遡ると1988年頃、大手メーカー「ネスレ」(Nestle)が中国でのコーヒー栽培をバックアップし始めたことから、まずは実験的にと行われてきたようです。 この地域は高地であり、ベトナムの北部、またインドの中部と同緯度にあたります。この二国ともにコーヒーの産地としては名高いところですから、気候条件も悪くはないのです。 若干ですが、雨量が年間1700mm程度と不足している(コーヒー栽培に適した降雨量は1800~2500mm)ので、その点は指摘されているようですね。

中国のお茶とコーヒー

中国といえば、お茶が有名ですよね。雲南省でもプーアル茶の栽培が盛んで、というよりも農家さんはお茶の栽培と並行してコーヒーの栽培をしているという話です。わかりやすくいうとおまけのようなものです…。 それでもコーヒーの生産量は、2018年には10万トンを優に越え、世界で見ても13番目です。中国の経済成長とともに、凄まじい勢いで上がっています。 例年の生産量増加は15%ほどで、他の生産国は±2%というのですから、中国が本気を出したらどうなるか、ということが数字の上でも明らかです…。 また中国政府もコーヒー産業には積極的な姿勢で、その裏にはお茶よりも高い利益率にあるようです。 日本の感覚でいうとコーヒーはお店で飲めば数百円ですが、お茶はどうでしょうか、そんな値段はしないですよね。中国でもゴクゴク飲まれるお茶とコーヒーでは、需要のシーンでも違いがあるようです。

中国コーヒーの特徴とは?

中国のコーヒーである「雲南珈琲」は、あまり日本では馴染みがないものですが、手に入れることは出来ます。ものによっては高級な品種(等級)もあります。 味はあっさりとしていて苦味が少なく、コーヒーの苦手な人にも飲みやすいタイプです。 重厚な苦味や酸味を好む人には、物足りないかもしれません。ビギナー向けのコーヒーともいえるでしょう。
出典:https://www.amazon.co.jp/
しかし中国って広大ですね。 世界的に見てもコーヒー産業、また消費量が安定していることなどから、「Nestle」の協力の元、大きく成長を遂げた中国珈琲市場。 今後さらに拡大すれば、日本でもごく身近に中国珈琲が飲まれるようになるかもしれませんね。
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